2017年11月04日

陰のない花 2017年11月4日

丸山純子の花には陰がない。もっと正確にいうと丸山純子の花の写真には陰が写らない。実際に現物を見るとその環境が、自然光であろうと人工照明であろうと陰は確かに見えている。それなのに写真に写すとその姿は画面から消え、もともと存在感のない花が、ますますこの世の存在ではないかのような様相を帯びてくる。それはレジの極薄のビニール袋の透過性がなせる現象なのか?どうもそれだけではなさそうだ。

花を成立させている様々な条件を分析すると、ひとつ重要なことに気づく。丸山の花弁は、微風でも常に揺れているという事だ。そのゆらぎの振動数はカゲロウの羽の動きのように速く、眼で追いかけることはできない。静かに、揺れていないように高速で揺れ続ける。
もうひとつは、暗い空間の中で厳かに光る花弁を撮影するには、露出を絞り込んで、シャッター速度を遅くする方法しかないということだ。長時間露光の写真は、物体の動きを光の軌跡として捉え、花そのものをより実体のない世界へと導いてしまう。そしてそれを追随する花の陰は、より存在感を失い、空気のなかに溶けていってしまうのだ。こうした、「花のゆらぎ」と「長時間露光」という条件が相重なり、丸山の花から陰を消しさしてしまったのではないか。

陰のない花と名付けたのはもうひとつ理由がある。
もともとビニール袋は石油からなる加工品で、ビニール=人工物という印象を誰しもが受ける。でもよくよく考えてみると、石油の元は動物性プランクトンの死骸が堆積したものであり、生き物によって生み出されたものだ。丸山の花が、人工物であり、チープな素材でできているのにもかかわらず、何か生きているような、というより、生きているのだか死んでいるのだかわからない「なまめかしさ」を有するのはこうした背景によるのだろうと思う。そして、植物でも動物でもない、この世のものでもあの世のものではない存在感が、花から陰を奪い取っているのだと云えよう。

さらに今回の高橋の映像とのコラボレーションは、これらの分析に新たなヒントを与えてくれる。SNSなどでの感想にあるように、高橋の海を形成する青色の光が、丸山の白い花にあたると黄色やピンクや紫色の単色光を放ち始め、万華鏡のようにとても美しい。このとき花弁は陰をつくらず、プリズムのようにプロジェクターの青い光を多色に分解し、散乱させる役目をはたす。私たちの観ている光は、陰をともなわない分解された単色光だ。まさにこれが「陰のない花」の真実の姿だ。

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2017年10月28日

BankART Studio NYK 閉鎖報道に関するBankART1929 からのコメント

ホームページにも掲示しましたが、
ここブログでも記載します。

いつもBankART(=特定非営利活動法人BankART1929)を応援していただきありがとうございます。新聞/雑誌による「BankART 閉鎖」というニュースがSNSを通じて飛び交い、ご心配、ご心労をかけております。遅くなりましたが、あらためて、BankART1929 から、この件に関する中間のご報告をさせていたただきます。
 
「BankART Studio NYK」は、確かに、来年の 3 月末日で活動を終了します。
2005 年からの一部使用時期も含めて、たくさんの皆様とともに丁寧に育んできた場所には愛着もあり、また大きな賞をいただくような重要な展覧会やイベントの開催も数多く行った場所での活動を終了することは、本当に惜しみ多いですが、現実問題として、この事実を受け入れざるをえません。
 
ただ BankART1929そのものが閉鎖するわけではないのです。BankART1929は来年の 4 月からもBankARTらしい活動を継続させる予定です。また、併行して、新しいプロジェクトを、横浜市が検討しているそうです。この大きな流れも見守りたいと思います。
 
ということで、これまでも少なくとも 3 回は引っ越ししてきているチームですので、この大嵐を楽しみながら、工夫しながら、なんとか乗り越えていければと思います。状況は刻々と変化しますが、またいくつかのことが決定次第、ご報告させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
 
2017年 10月
BankART1929 一同
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2017年10月13日

Under35の第五弾「水口鉄人」展スタート 2017年10月13日

Under35の第五弾「水口鉄人」の個展が始まった。
初日には、オープニングを開催。あいにくの雨でしたが、多くの人がいらしてくださいました。
このシリーズは、展示に併せて小冊子を作成。水口さんの批評文は、東京都現代美術館学芸員の藪前知子さんにご執筆いただきました。
http://bankart1929.com/cms/wp-content/uploads/2017/10/mizuguchi_text.pdf

会期は10.13〜10.25まで。是非ご来場ください。

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1冊200円で販売中

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2017年10月02日

ピーの出店 2017年10月2日

BankARTのCafé & Pubで10年以上おつきあいしている(朝つくってもってきてもらっている)タイ料理の「ピー」さんが、「BankART Life V」開催中の土日祝に出店してくれている。メニューはいつものグリーンカレーの他、パイナップルやマッサマン(じゃがいも)カレー、ガパオライス等、5種類だけだが、親父か娘さんが、屋台にたってくれ、サーブも直接してくれる。全てワンコイン(500円)。本当に辛いけどおいしいよ。是非食べにいらしてください。

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2017年09月30日

「宇徳ビルヨンカイ」から「トキワビルニカイ」へ 2017年9月29日

シェアスタジオ宇徳ビルヨンカイの契約終了に伴い、入居者はいくつかのチームに分かれて横浜市内、近隣に移転した。その中の建築系4チーム、美術系3チームが、常盤ビルに移転した。横浜市役所の近く、ベイスターズ通りに面する古い雑居ビルだ。そのごくプライベートなお披露目が9月29日(金)に開催された。入居ゾーンではパーティの場所がとれないので、オーナーに許可をいただいてコンディションのよい屋上を提供してもらった。
このチーム、北仲BRICK&WHITE(2005年)から続くメンバーも含むチームなので、特に何かをするわけではないいが、既に自治会みたいなものができ、いっしょに活動を開始している。ニカイ以外にもまだ空き部屋があるビルなので、もっと多くのメンバーが入ってくれるとありがたい。いずれにせよ、芸術不動産の、創造都市横浜の新しいステップに入りつつある。

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2017年09月17日

Cafe Live 2017 HOLIDAYS「ちゃぶ台」 2017年9月17日

カフェライブ第二弾、役者・ダンサーである深堀絵梨主催のパフォーマンスグループHOLIDAYSによる「ちゃぶ台」を開催。タイトル通り、ちゃぶ台のある空間で、3人の演者によって行われる芝居とダンスパフォーマンスである。演者の感情を豊かに表す小道具として、また4人(脚)目のパフォーマーとして、ちゃぶ台も縦横無尽に動き回るのが印象的だ。
公演に併せて、今回の公演の一部とこれまでの作品を納めたDVDを刊行。@500円で販売中。

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2017年09月16日

日産アートアワード2017 2017年9月16日

13年から隔年で開催、今回で3回目となる日産アートアワードがスタート。
今回は、国際審査会にて選出された5名によるアーティストによる新作を発表。
会期中には、アーティストトークや、ギャラリーツアーなどのイベントも開催する。

1階と3階で開催中のBankART Life Xと併せてぜひご覧ください。

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Photo: Keizo Kioku

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Photo: Keizo Kioku

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2017年09月15日

職業体験2017年度 9月15日

例年の職業体験の季節。今年も老松中学と松本中学の学生7名を受け入れた。
みんな素直でいい子だ。ちょっと猫かぶっていて、本当はもっとやんちゃで、騒がしかったりするんだろうと思うけど。
仕事は何でもやってもらう。朝一番の植物への水やり、展覧会の監視、カフェのカウンター内や給仕、掃除等々。接客等は恥ずかしがって短い期間では慣れないで終わってしまうこともあるけど、教えれば教えるほどどんどん吸収していってくれるのは頼もしい。
仕事を手伝ってくれて助かったというほどまではいかないけど、とにかく、彼(彼女)らがいること事体が楽しい。全体が和む。子供の存在はどんな世界でもいつの時代でも大切な大切な役割をはたしている。

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Under35 七搦綾乃展 2017年9月15日

第三弾は、鹿児島県出身、現在は広島を拠点に活動している作家、七搦綾乃(ななからげあやの)氏。この若き彫刻家は、バナナの茎や皮、椎茸など、干からびた植物や自然物に布を被せた「静物画」に登場する形式をモチーフに『rainbows edge』というシリーズを展開している。『rainbows edge』とは、植物が干からびることで表れたねじれの筋が、虹のように見えたことが由来とのこと。繊細な彫刻の集積により表現された「繊維の束」と、楠(くす)の木の年輪を活かしながら丹念に磨くことで生成した「布」の表現は、誤解を恐れずにいうと、ミケランジェロを彷彿させるといっても過言ではない。彫刻家(職人)然とした姿勢が潔い作品群だ。

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2017年09月10日

中村恩恵の旅 2017年9月10日

現在開催中の「BankART Life V」の空間で中村恩恵氏が久しぶりに舞った。コンクリートにさく、花、海、家、輝く星を巡る旅だ。
中村氏は、犬になり、狐になり、魔女になり、娼婦になり、馬鹿になり、賢者に、そしてダンサーになり、全ての空間を支配した。中村氏の自決の一人旅、ターニングポイントとみた。
展覧会タイトルの「観光」には「光を観る=こころの中の真実を見つける」という意を込めたが、一人の天才の努力と鍛錬と経験が司る身体が、見事に照準を定めたダンスだったと思う。

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2017年09月02日

日本郵船歴史博物館と 2017年9月2日

今回「BankART Life V」は、日本郵船歴史博物館と協働することができた。
博物館の休憩室に、PHスタジオの代表作「船、山にのぼる」の映像と写真を展示している。また「BankART Life V」のパスポートか「横トリ2017」半券を持っていると入場料が無料になるという特典もつけてくれた。
この歴史博物館、実をいうと昔から深いつながりがあり、博物館ができる前は、現在のBankART Studio NYK(=旧日本郵船倉庫)の2Fが船の歴史資料館だったのだ。NYKの床にのこる年代のプレートサイン等が、当時の痕跡である。
坂本龍馬ゆかりのこの巨大海運会社の歴史博物館、この機に是非一度訪ねてみてください。

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2017年09月01日

Cafe Live 2017 安野太郎「大霊廟II」 2017年9月1日

BankART Life Vの1F / kawamata Hallでは、一般公募と推薦枠でセレクトされた「Cafe Live」のシリーズを行います。公開制作を行いながら、その成果を公演に結実させていき、同時に各アーティストのDVDも刊行します。
トップバッターは、安野太郎「大霊廟II」。作曲家の安野太郎が、2012年から続けているゾンビと呼ばれるロボットが演奏する音楽のプロジェクトです。PCから送られる演奏データ(指使い)をもとに、作家の指でかたどられたシリコンが笛の指穴を抑え、リコーダーの歌口に空気を送り込むことによって奏でられます。
今回は、12台の自動演奏リコーダー、2台の発声機械。そして、2立方メートルの大きな空気袋に人間が足踏みふいごを踏むことで、直接空気を送り込むというなんとも大がかりな装置での演奏です。
自動演奏リコーダーの奏でる音色のうしろから、動力となる人間の作業音[ふいごの軋む音、息遣い]が重なるその光景は、なんとも奇妙で体験したことのない合奏でした。
公演前は、公開制作という形で、仕込みや制作を見学することができるようにしています。kawamata Hallに突如あらわれた装置と音色に、多くの来訪者に衝撃を与えていました。

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写真:後藤悠也


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2017年08月28日

BankARTスクール 鷹野隆大「写真を語り合う夕べ」 2017年8月28日

BankARTスクールにはゲストで何度か登壇いただいているが、単独のゼミは初めての鷹野隆大氏が満を持して登場。多様な写真の見方、捉え方を整理し、写真と音楽の関係など、様々な視点から、写真との関わり方を受講生と共に検証した。

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2017年08月27日

ドックフードでできた犬 2017年8月27日

「この犬はドックフードでできています」と話すと皆さん驚かれます。続けて「ドックフードで原型をつくってそれを雄型にして、石膏で雌型をつくってそれを鋳造で」と説明すると、納得してくれます。犬がえさでできているということには変わりなく、何か不思議なトートロジーを感じさせる作品になっています。
「遠くからみると本物の犬みたいに走ってきそうで怖い」という感想もよく耳にします。同じ作者の象やカバも今回、河岸に棲息していますが、それらも一見すると具象的でわかりやすい作品ですが、よく見ると不思議な構造になっています。
最近は動物の糞をテーマに作品をつくっているようで、通常の彫刻の概念からはかなりジャンプした作品群を展開しています。

作家 井原宏蕗
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2017年08月25日

Under35の第二弾「廖 震平」展スタート 2017年8月25日

Under35の第二弾「廖 震平」の個展が始まった。会期は8.25〜9.13

『具象/抽象という分け方がある。便利なのでぼくもしばしば使うけれど、必ずしも明確な分け方ではない。というより、ずいぶんいいかげんな分類だと思う。たとえば、もの派は具象か抽象か? と問われて明快に答えられる人はどれだけいるだろう。木材や石などのモノをそのまま使うからこれ以上の具象はない、いや、なにか具体的なものを表わしているわけではないから抽象だ、と意見が分かれるに違いない。同様に、ジャスパー・ジョーンズの《旗》は具象か抽象か? ジョセフ・コスースの《1つと3つの椅子》は?
 具象も突きつめれば抽象に寝返るし、抽象も一皮むけば具象に化ける。具象か抽象かと問うこと自体が愚問なのだ。では、廖震平の絵画は具象か抽象か?(笑)』 
村田 真「彼が描くのは風景ではなく、絵画だ。」個展小冊子より引用

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2017年08月22日

関川航平さんのパフォーマンス(8月1日ごろからスタート〜現在も続く) 2017年8月22日

はじめ、「手の届く範囲」で見事なドローイングを披露してくれた。次は油粘土(ベージュ)で何やら日記のような文章を壁に描き出した。と思いきや今度は粘土に絵の具を混ぜ込んで別色(黄色)の粘土でそれまで描いた文章の上書きをし始めた。これで終わりかと思うと粘土で埴輪のような小さなオブジェを次々と造り出し、再び壁面の方は別の色の粘土で文字を重ねだした。外はといえば、部屋の前のテラス側の鉄扉の埃を消しながら、全面に日記を展開している。毎日、変幻自在の変化を見せるパフォーマンスというか日常というか、とらえどころがないのが大きな魅力だが、もっと驚くのは出来上がった空間が、ずば抜けた造形力を感じるものに「仕上がって」いることだ。

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プロフィールはこちら
http://www.bankart1929.com/kanko/career/sekigawa.html
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2017年08月21日

Under 35 2017年8月21日

BankART Life Vの1Fは、会期中、おおよそ隔週で入れ替わるプログラムを用意している。仕込みと本番が連鎖されていくパフォーマンス部門が「Café Live」のシリーズ。展覧会部門の方が「Under35」のシリーズだ。
その第一弾、「片岡純也+岩竹理恵」のアートユニットの個展が現在Mini Galleryで開催されている。実際には役割分担があるようだが、一目ではどちらがどちらの作品なのかはわからない。コラボレーションというよりも鉄筋コンクリート造(RC/reinforced concrete)のような、必然的な相補性を感じるユニットだ。展覧会は8月23日(水)まで。

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2017年08月20日

続・朝鮮通信使2017 2017年8月19日

2010年にスタートし、人に会う、地域を訪ねる、パレードを行う、コンサートやシンポジウムや展覧会を開催する等、様々な活動を通じて新しい交流のネットワークを構築してきた「続・朝鮮通信使」。今年はこれまで培ってきた関係をさらに展開して、韓国の各都市の重要な施設や組織と協定を結び、交換AIRプログラムを行っている。現在は、釜山文化財団からジョン・ユンソン氏、ソウル市立美術館からはジャン・テウォン氏、インチョン文化財団からはノ・ギフン氏がバンカートにスタジを構え、制作している。9.18からは光州市立美術館から2名来浜する予定である。日本人は、蔵真墨、太田真吾、黒田大祐、中川達彦、下西進
詳しくはホームページを参照
http://bankart1929.com/archives/1928

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ジョン・ユンソン氏

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ジョン・ユンソン氏スタジオ

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ジャン・テウォン氏

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ジャン・テウォン氏スタジオ

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ノ・ギフン氏


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2017年08月19日

観光〜BankART Life V(第一弾)

「観光〜BankART Life V」がスタートした。
BankART Studio NYK全館の展示と黄金町バザールの道程にあるいくつかのプロジェクトとオプションのツアーからなるプログラムだ。

NYKの1Fと河岸は、柳幸典さんのふんころがしや開発好明さんの犬の三兄弟、井原宏蕗さんの象やカバや犬(ドックフードで型を作り鋳造した作品)等が並ぶ。海上には紆余曲折があり設置が遅れたが、7.5×18mの台船が姿を現している。横浜市が企画している「Creative Waterway」のプログラムのひとつだ。夏らしい楽しい企画を計画する予定。

2Fは普段行っていることを普通にみせている。コレクション、アーカイブ、交換AIR事業(滞在制作/現在はジャン・テホンとジョン・ユンソン)、スクール、書庫、続・朝鮮通信使、他。トリエンナーレは確かに大きなイベントであるけれど、私たちにとってはこの時期もひとつの日常であることには変わりないのだ。

3Fはみかんぐみがデザインした家に封印された光を訪ね歩く小さな心のツアー(観光)だ。丸山純子さんの自然光の中に咲く無音花の小道、それに続く高橋啓祐さんの青い光の海は無意識の心の風景を覚醒させてくれる。

『わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち、その電燈は失はれ)』(宮沢賢治 春と修羅より)

知らない家を巡るのは楽しい。様々な家の主が多様な音色を響かせている。岡崎乾二郎さんの作品は、「かたちの発語展」のときよりも、より艶かしい表情を見せているし、壁の中を飛ぶ中谷ミチコさんの鳥やどこまでも追いかけてくる少女の目は誰も忘れることができない。電球に黒曜石、蛍光灯に大理石というシャレッケが人をにやっとさせる石黒健一さんの作品、高い位置にあるふたつの窓と反応させる諫山元貴さんのホワイトアウトの映像作品、韓国からのレジデント作家テオの沈黙のスライドショーが続く。

次のブロックではトップライトからの光が福田絵里さんの絵画をやさしく包む。永久回転運動する電球の謎はいまだに解けないが、ユーモアあふれる小さな作品の作者は1Fミニギャラリーで個展開催中の片岡純也+岩竹理恵さんだ。
「そこにいる」ことを今回のテーマとするパフォーマー関川航平さんは既にひとつの頂点を極めている。鈴木理策さんの睡蓮は、地中美術館のモネの部屋を彷彿させるし、盗撮のような状態で撮影し続け全国を巡ったのは佐藤清隆さんだ。ぎーこ、ぎーこと苦しんでいるような、喜んでいるような、大きな車輪は、小部屋の窓からの光を受けて太陽光パネルが動かしているから驚きだ。大谷石をゆっくり刻印しながら石の音を聴く作品も同じ作家の牛島達治さんだ。そして3本の煙突から届く光が美しい最後の部屋にはBankART Studio NYKの河岸でとれた野菜がお供えされる。

(続く)

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2017年08月10日

台船がやってきた 2017年8月10日

ヨコハマトリエンナーレ2017とリンクする、「BankART Life V」が始まっている。ブログを長い期間お休みしてしまったのは、例年と変わらず、とても準備に忙しかったからだ。本日の作業で少し落ち着いたので、遅ればせながら、これからさかのぼって書いていきたい。後付け日記になることをご容赦願いたい。
さて、今日は台船の設置日。紆余曲折し続けた上、やっとのことでプランを実現することができた。写真にあるように、台船(7.5メートル×18メートル)をNYKに着岸させ、何かしようというプランだ。本当をいうとはっきりとしたプランがあったのだが、いろいろあってポシャってしまい、現在検討中であるというのが正直なところだ。夏らしい楽しいプランを考えている。
明日は、この台船と護岸をつなげる橋の設置だ。干満の差が2メートル以上あり、これもまた工夫がいる仕事だ。
展覧会は始まっているけど、引き続き頑張りたい。

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